コテージ風の建物15棟で一年間発表できる。作家の方もこれに応えようと作る品を作り続ける。
 また講師派遣やワークショップを通じて、地元の人たちは身近に芸術を体験できる。作家と地元市民をつなぐこの活動はすばらしい。

 私も5月に吉田中学校の写生大会、9月に可愛小学校の「文化財を描こう」、11月には美土里小学校の「自画像」、12月には刈田小学校へ「自画像」の講師で出かけた。
 ゜それぞれが故郷への想いや、自分自身の表現などしており、むしろこちらが楽しんでいたのかも知れない。
 美土里小学校では自画像をみてその子供の性格を言い当てると、ある生徒が「今日初めて会ったのになんでそんなことが分かるのですか」と言ってきた。
それに対して「私はみんなのおじいさんの歳です。いままでにいろいろな人と出会い、いろいろな絵を見てきた。それからの経験ですよ」と答えた。

 「絵を描くのも見るのも好きになって欲しい。それをずっとずっと続けて欲しい 。」私の思いは伝えられたでしょうか。

 私は、入館が決まると同時に「安芸高田市ふるさと応援の会」に入会した。会報では安芸高田市歴史紀行をよく読んだ。広島支部総会にも出席し、新しい方との出会いもあった。
 バスツアーではガイド付きで安芸高田市の歴史をより深く知ることができた。意外と毛利元就の墓は大きくはなかった。
 神楽門前湯治村では温泉と神楽と弁当の三つを一度に堪能できた。

 安芸高田市へのお礼として今後も「ふるさと応援の会」と「ふるさと納税」は続けるつもりだ。  

↑寄贈した絵「IT2005」
定年退職の年に描きました
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花曇りの2015(H27)年4月5日(日)に「作家交代式」がありました。
 あれから一年、あっという間の一年でした。
文筆家やライターは「文字」で、政治家やキャスターは「ことば」で自分の想いを伝えています。作家の私たちは自分を想いをそれぞれの作品を通して表現しております。皆さんにその想いは伝わりましたでしょうか。

 ひとつの扉を開けるとその人の個性が、その扉閉め、また次の扉をあけるとまた次の人の個性が。
一人ひとりの個性が15館も集まると素敵なハーモニーを奏でます。
 誰もがうらやむこのような美術館で一年間にも亘って自分の想いを伝えられたことは大変ありがたいことです。