F30号 作品の制作過程

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作品らしくなりました。最終段階

額もできたし、後は絵に集中できます。
少しづつ、花を増やしたり、消したり、幹を大きくしたり、小さくしたり試行錯誤です。
描き進めている間も、福島や近隣、はては稲ワラを食べた牛まで被害にあっています。かならず復興できます。
広島の復興のシンボルである「夾竹桃」を描く意味も増してきました。

額の作成

@1800×900×5.5のコンパネを購入し、お店の方に8等分してもらいます。
A1820×36×19のSPF材を4本購入します。
B8等分したコンパネの1辺に沿ってSPF材を接着材で接着し、それをさらにコーススレッドで固定します。ここからはミリ単位の誤差もないようにします。(結構むつかしいですよ)
CF30号(Y90.9× T72.7)ですので、額縁の幅を決めます。今回は一辺を70と決めました。両側ですので140ほど大きく、直線カットします。結果は230.9×2枚、212.7×2枚の長方形コンパネ+SPFとなります。
Dここから一段と精密さが必要となります。
  両端を内側へ向けて45度でカットします。昔はクランプで作業していましたが、最近はコーナンで電気のこを借りて作業します。ここまでをコーナンで行い、次からは自宅で出来ます。
E4つの額辺を塗料で塗ります。今回はブラックのマットです。これをペーパーで地ならしをしながら3回塗りしました。
Fこれを今度は組み合わせます。最大の注意が必要です。私の場合クランプで固定し、ミニビスで留めて行きます。隙間がでないように、慎重に留めました。

8月7日は萩の生家の墓掃除、同時にお寺さん参り、母の面会等をし、8日は母校の同窓会に出席し、翌日は山口県で営業の仕事をして広島へ戻りました。

今度もブルーでおつゆ描きし、始めます。
今回は花を中心に描きました。やや下から見た感じなので木の上の方に収集させました。幹とアンバランスなのですが委細かまわず花を描いていきます。

ところで夾竹桃には白い花とピンク色の花があります。どちらも数度花が落ちては再度咲きます。ここら辺が「復興」をよりイメージさせてくれます。
 根には猛毒があると聞きます。そのせいか(多分違うでしょうが)いま手首にかぶれ症状があります。

イメージが出来上がりましたので、再びデッサンに入ります。デッサンが終わると、今度は原爆の焦土の中から再び立ち上がった夾竹桃のたくましさを表現するため、かなり厚塗りをします。
ところどころではペインティングナイフを使います。
 速乾のオイル(ターナー製)、速乾メディウム(ターナー製)を使うとこの時期2日もあれば乾燥します。(7/20)

一旦乾いたところ、今度は最初にグリーンデープでおつゆ描きします。幹に年輪を感じるようになります。
再び今度は具体的に描きすすめたり、全体の調子を見ながら少しづつアクセントをつけたりします。(7/23)

昨日から3連休です。昨日は生家近くの特養ホームへ母との面会。今日から第2弾です。
@7/15 ジンクホワイトとローアンバー、インディゴで下塗り、ベランダで乾かしています。
A7/17同じ色にコバルトブルーを加えました。同じところを塗りました。絵に厚みを出すためです。
 下部の1/3には微細のシェルも入れています。特にこの時点では変なマチュエールが出来ないよう筆で良く伸ばします。今日は約20分で終りです。今日は通路側で乾かしています。

 今回もこのシリーズの特徴である「内側から描く」こととします。
 スケッチは私のマンションの前の公園と、平和公園入口にある夾竹桃をしました。
 やはり平和公園の前(東平和大橋近く)は迫力が違います。こちらの方で進めることとしました。
スケッチ→

最終的にどうなったか、上記展覧会で確認できます。ご高覧くださいませ。

 7月26日から8月3日まで東京にいる長女の孫が帰省しています。一昨年はさかんに私の部屋に来ていましたが、今年はあまり来ません。その代わり『将棋』の相手をしています。
 
 そして今週、時間も押し迫りましたので、今度はコバルトブルーでおつゆ描きし、花も少し加えました。
暑い今日はより陽射しを感じたので入れてみました。(深夜撮影しましたので右上から部屋の蛍光灯の光が入っています。(8/5)→

描き起こし(2011.7.20〜) 

@私の場合、キャンバスの横にも描きたいので横には釘を打ちません。後ろで留めるのですがこれが結構難しくいまだに苦労しています。今年、半円形のキャンバス張り器を購入しました。これで少しは樂になりました。(Photo1←)

 近くの公園で張りました。自宅マンションではかなづちの音が響くと周りの人への気配りです。
 当日は晴れでしたので自宅に帰り、霧吹き等で皺を伸ばします。
これも結構難しい。特に隅に皺が入りやすい。

 第42回元陽展(H23.10.5〜10.11/上野の森美術館)に出品する作品です。
今回も展示美術館の関係で、F30号で描きます。
今回は東日本大震災取り分け福島原発事故からの早期の復興を願って「夾竹桃」を描くこととしました。

夾竹桃は1945年8月6日に世界最初の原子爆弾が広島に落とされ、100年は草木も生えないだろうと言われた広島の地で、翌年1946年夏には花が咲いたといわれ、ヒロシマ復興のシンボルとして市の花にも指定されています。
今回は、広島と同じ放射線の被害を受けた福島での復興を願って描き進めることとします。

第42回 元陽展
平成23年10月5日(水)〜11日(火)  上野の森美術館

広島巡回展
平成23年11月22日(火)〜27日(日) 広島県立美術館

大阪巡回展
平成24年1月11日(水)〜15日(日)  大阪市立美術館

サインも入れ、額装も終わりました。
次は9月11日に集荷をして9月23日の審査に臨みます。(8月18日)

とりあえず、完成というよりも搬入日が近づいてまいりました。この連載は今回で終わります。(8/16)
この後どうなっているか。作品タイトルも変える予定です。(8月15日)

絵の方は終りに近づきつつあります。(完成ではありません)
今度は額づくりに入ります。こちらは作家から職人になります。近くのホームセンター(コーナン)で作成します。
以下作成手順です。(単位:ミリ)

ポイントは前の色を完全に塗りつぶさず、2〜3割残すことです。これは約30年前に西村清暁先生から教わりました。より"油絵"らしくなります。(8/1up)

8/27(水)から孫たちが来ています。孫たちが寝た後、描き始めました。
 今度はおつゆ描きはグリーン系の明るい色(ビリジャン)でまず塗って、拭き取り、もう一度塗って拭き取りと回数を重ねています。このことで幹の年数を感じるようになりました。少し花の色(白色)も入れました。
 ことしはアズっています。思い通りの色になってくれません。(8/1)


まず、ローアンバーでおつゆ描き(グレージング)し、再び幹、枝、を描き起こししました。一旦、幹のレッド系の色を塗りつぶし、その後再びレッド系で描き起こししました(7/25)

下地から描き始めまで(2011.7.15〜7.17) 

キャンバス張りから下地まで(2011.7.3〜7.11) 

Aグループ「集」展の展覧会も終り、9月中旬に向けて取り掛かります。
 ホワイトジェッソを塗り、インディゴを「超低臭ぺトロール」(ターナー社製)で良く溶いて描き進めます。(Photo2→)
これも部屋が臭くならないよう配慮しています。またペインティングオイル、ブラッシクリーナーもターナー社製の「超低臭」「無臭」とマンションならでは気遣いです。
 ここで一旦共用通路で乾かします。翌朝には自室に取り込みます。(2011/7/12記)